失恋したときによく思い出すのは、スーパーボールだ。
勢いよく落とせば、その分高く跳ね上がる。
失恋後は悲しみをなにかでごまかしたりせずに、とことん落ち込めばその分早く立ち直れるような気がしているからだ。
辛い胸の痛みから逃げずに、きちんと向き合う。
泣きたければ泣けばいいし、笑いたくなければ笑わなくてもいい。
だって、それだけ辛い想いをするほどの、大切な大切な人を失ったのだから。
部屋の電気もつけず、カーテンも開けずに薄暗い部屋で失恋ソングを大音量で流して、思いっきり泣けばいい。
一人部屋にこもって、自分の胸の痛みと正面から向き合えばいい。
思い出の写真を見たり、幸せだったころの相手からのメールを読み返したり、どっぷり思い出に浸ればいい。
きっとその方が、勢いよく復活して次に進めるはずだ。
そして今までより少し強くなって、また前を向いて歩きだせる。
・・・そんな気がする。
前を向いて歩いていけば、いつかごまかせないくらいの痛みを負うほどに誰かを深く愛せたことを幸せなことだと思える日が、きっと来るはずだ。