近年耳にする機会が増えた「婚活」という単語。
今日は、なぜ急に「婚活」がブームになったのか、なぜ「婚活」する必要があるのか、について探ってみたいと思います。
男女の交際自体が減っているという日本の状況
ときどき耳にするのが「恋愛の仕方を忘れた」という言葉。
30代後半になって、独身の友達に会うとそんな話になることもしばしば。
職場で若い世代を見ていても、彼氏・彼女がいないメンバーも前よりも増えているような気がしています。
(この辺りはかなり感覚値ですが)
実際に現在の日本の状況を確認してみると、20歳になったばかりの新成人に実施したアンケートで1996年は男女共に「恋人がいる」と答えた人が約50%だったのに対して、 2013年になると男性約16%、女性約34%と減少傾向にあったそうです。
結婚適齢期と言われる18~35歳の男女で、特定のパートナーがいない独身の人は約50%とも言われています。
この辺りの数字から、「そもそも、男女の交際自体が減っている」という、現在の日本の状況が伺えます。
人間関係の希薄化から出会いの機会減
携帯電話やSNSの普及により、以前に比べると人間関係が希薄になっているとも言われています。
こうしたことから、結婚相手との出会ったきっかけの王道とも言える「友達からの紹介」も必然的に減ってしまっていることが考えられます。
大学では、学生のサークル離れなども叫ばれているようなので、男女混合でのグループで遊ぶような機会も昔に比べると減ってきているのかもしれません。
一緒に旅行やイベントなどに参加することで、関係性が深まり、男女交際に発展する可能性は高くなります。
そういったかつての濃い人間関係とは違い、SNSメインで繋がっているような軽い人間関係の中では、男女交際にはなかなか発展しづらくなっていると言えます。
また、「草食系男子」といった言葉からも分かるように、積極的にコミュニケーションを取ってくる男子が減ったことも、男女が出会う機会が減っているひとつの要因ではないかと思います。
このような状況から、異性と出会うためには、男女問わず自分から積極的に動くことが必要なのです。
結婚に対するハードルが上がっている可能性
女性が結婚相手に求める年収で、「最低でも500万円以上」という回答をよく見かけます。
結婚相手に望む必要最低希望年収調査において、「年収500から700万円未満」を選択した人が40.3%と最も多かった、という調査結果もあります。
女性が正社員として働いていることが当たり前になりつつあるため、女性自身の年収も当然上がってきています。
そのような背景から、結果的に相手に求める年収も上がってしまうことが考えられます。
しかし、サラリーマンの平均年収は400万台前半で停滞しているという現実があります。
若い年齢層では年収が手取り300万円にも満たない人が増え、賃金格差が広がっているとも言われています。
もし、独身女性の多くが、年収500万円以上の男性を探しているとしたら、ミスマッチを起こして、なかなか理想の相手に出会えなくなります。
このような年収の理想と現実のギャップも、結婚へのハードルを上げてしまう要因のひとつなのかもしれません。
一方で、男性は結婚相手に若さや容姿の良さを求める傾向にあります。
しかし、女性の社会進出が進むにつれて、非婚・晩婚化も進んでいます。
若い女性はまだ結婚に興味がなく、結婚を意識し始める頃には男性の対象年齢から外れて対象外にされてしまう・・・というような残念なミスマッチが発生している可能性も考えられます。
まとめ
平成21年版の「厚生労働白書」によると、25歳から34歳の独身者が結婚しない理由で最も多いのが「適当な相手にめぐり合わない」だとされています。
出会いの機会が減り、相手に求めるハードルが上がりすぎたためにミスマッチが起こっていることで、理想の相手とめぐり合えない状況が産まれているのかもしれません。
昔は自然に出会えて、付き合い、そしてそのまま結婚・・・と、結婚までの流れがスムーズだったところが、複数の要因によって滞るようになってきている様子がうかがえます。
そんな状況の中で、理想の相手と巡り合うために「婚活」を行って積極的に出会う場に出ていくことが必要になったと言えそうです。